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ああ クラス替え
2013-03-23 Sat 02:22
24歳の頃

 学校には年間を通して様々なイベントが存在する。入学式に卒業式といった式典関係。体育祭に文化祭といったお祭り関係、さらには修学旅行や移動教室といった宿泊行事関係、はてまた、写生会、百人一首大会などの文化的行事、生徒会選挙、生徒総会などの生徒会行事もあるし、その他にも合唱コンクール、弁論大会、新入生歓迎会、遠足、保護者会と数え上げれば枚挙にいとまがない。

 さて、そんな中で「帰れま10」を行ったならば、パーフェクトを阻むであろう大きなイベントがある。非常に大きなものだが、挙げてみろと言われるとなかなか出てこない・・・それは「クラス替え」である。

 僕らの中学校時代は毎年クラス替えが行われ、進級して始業式の朝、校門のそばで待っていると、先生がやってきて反物状態に巻かれた和紙がくるくると紐解かれ、壁に貼り付けられる。
 群がるように集まる生徒たち、そして上がる歓声や悲鳴、合格発表の光景に似ているような気もする。

一年間をどんな仲間と暮らすかは子供にとって非常に大きな問題である。名曲「学園天国」では席替えであの娘の隣になれるかどうかで天国にも地獄にもなると歌われている。
 
 これが更にクラス替えというビッグなイベントともなれば

「♪ うんめーいーのー めーがみさまーよ」と祈りを捧げたくもなる。

 結果は・・祈りを捧げたのにも関わらず結構悲劇的であったりするものだ。

「仲のいい友達は全員別のクラスだー!」
「大好きなあの娘とも別なクラスだー!」
 
 僕の知るある高校では、共学にもかかわらず男子の生徒数が多いため、学年で2クラスだけが通称「男クラ」と呼ばれる「男子クラス」になるという。これなどはまさに天国と地獄ではないか!

「えー、オレ三年連続で男クラだよー!!」
 などという悲劇が時として生まれるのだ、ひと事ながらこの不運さには涙を禁じえない。
「♪ このぼくはー もー ぐーれーちまうよー」である。
 
 さて、先生になって1年目の年度末、僕もこの「クラス替え」というビッグイベントに初めて先生の側から参加した。

「じゃ、これからクラス分けやりましょう」
 と学年主任の先生がおっしゃったので、僕は「はい」と素直に返事をする。
「では先生方、会議室へ」

 というわけで僕はビッグイベントの準備が行われる会場へと足を運んだ。

(はて、クラス分けなるものは一体どうやってやるものなのだろうか・・)
 僕は思案する。
(まあ、成り行きにまかせてみっぺ)

 会議室に入ると先輩の先生方は慣れた手つきでテーブルの上に何やらトランプのようなものを並べ始めた。勘のいい方はもうお気づきかもしれない。これが「クラス分けカード」と呼ばれるものである。

 ちなみにこれから紹介する方法はあくまで僕の経験に基づく20年以上前の手法である。もしかするとこのIT化の進んだ現代ならば、パソコンに生徒情報を入力し、必殺クラス分けソフト「進級くん」を立ち上げればクリック一発!たちどころにクラス分けが完成する・・そんなシステムがあるのかもしれないが、僕の時代は限りなくアナログで、良くも悪くも「泥臭い」やり方だった。

「誰にでもわかる・新しいクラスができるまで」・・ご紹介です。

① 成績順均等配置

 クラス分けカードには主要五教科の5段階成績の合計の数値が大きく記載されている。したがって、最大値は25最小値は5ということになる。
このカードをまずは各クラス均等になるように機械的に並べていく。並べ方はドラフトのウェーバー方式とほぼ同じである。
 仮に4クラスに分けるならばカードは次のように配分される事になる。

 ①②③④
 ⑧⑦⑥⑤   上下の数字を足すといずれも9になる。

 これで理論上、成績的には平均化されることになる。ちなみにクラス分けカードは元のクラスごとに色別になっているので、この時点で一目見れば「このクラスは元A組が多いなぁ」などとビジュアル的にもすぐにわかるようになっているスグレモノだ。

② キーとなる生徒の配慮・分配

 ここからが最も時間のかかる作業に入る。学年のリーダーになる生徒やその反対に「おそらくたくさん手がかかるだろうなぁ」という生徒たちをみんなで話し合いながら分けていくのだ。
 初めてこの話し合いに参加したときは結構驚きというか感心したのを覚えている、それは・・・それは・・・こと細かいのだ。先輩の先生方のFBIかKGB並の情報が伝えられていく。

「A君はいじめられるかもしれないから仲の良いBくんと同じクラスにしてあげよう」
「CさんとDさんは一緒にいたらとめどなくおしゃべりしそうだから別のクラスにしよう」

 この程度はまあ、当たり前といえば当たり前だ。

「ツッパリのG君は実は真面目なSさんが好きなんだよ、同じクラスにしてやるとブレーキがかかるかもな」
「今年、埋もれていたY君だけど、小学校時代Eくんと同じクラスでリーダーだったと判明、よし、このコンビ復活だ」

「ちょっと待って、このクラス、ピアノの神様がかぶってる、これじゃどちらかがうもれちゃう、あっ、このクラスはピアノゼロよ」と音楽の先生。
「このメンツじゃ体育祭の全員リレーはダントツの最下位だぜ、足の速い子を三人は入れないと」と保健体育の先生。

 などの情報がもたらされるたびに、話し合いの後トレードが次々に行われていく。
 ちなみにカードにはこの他、近視などの身体的情報、協力的かモンスターかなどの保護者情報、部活情報、生徒会情報、兄弟情報はもちろん、直近の失恋情報までありとあらゆる情報が記載されていた。

 ひとつの情報が入りトレードが行われると、今度は別のバランスが崩れてくる、1時間も行っていると最初に分配されたクラスはすでに崩壊状態となっている。ただし、トレードは基本的に同じ数字同士で行うので成績の平均は保たれるというのが良くできている。

 この作業を多い時で5回ほど、二週間くらい時間をかけて行っていく、そしてようやく仮の新クラスが決まるのは春休み直前というのが通例だ。

③ クラスを寝かせる

 仮決定したクラスは春休みの間、一定期間寝かせる、つまり熟成させるのだ。どういうことかというと仮名簿を各先生方が自宅に持ち帰りもう一度じっくり眺めてみるのだ。
 目的は2つある、1つは熱くなってトレードしてみた結果を冷静に見直すことでより客観的な判断を行うということだ。夜中に書いたラブレターを朝になって読み返してみたら「こりゃないわ・・」と赤面することに似てなくもない。
 もう1つは、すべてのクラスで各自が自分が担任になったとイメージしてみることである。この時点でまだ担任は決まっていない。担任を持つことが決まっている先生にとっては非常にドキドキする期間である。

「このクラスのここはいいけどここはちょっとなー」

 すべてのクラスがそうなっていれば、極めて正常にクラス分けがなされたと言える、逆に・・

「このクラスはハズレだー・・ここだけは持ちたくねー」

 なんて感じるのであれば、それは改善の余地があるということになる。

④ 最終微調整と担任決定

 クラスが最終決定するのは4月1日ということが多かった。実は担任の持ちクラスもこの日に決まる。先生の人事異動は4月1日だから、新しい先生が揃って顔を合わせるにはこの日を待たねばならぬのだ。

 新メンバーで顔合わせをしてここで担任を決めていた。今はどうなのだろう。きっと管理職の先生が誰がどのクラスを持つのかを決めてあとは発表するだけと予想(ちがっていたらごめんなさい)

 僕らの頃は次のような決め方をしていた。

1 まず、転任の先生に比較的「軽い」クラスを持ってもらう。
2 次に「キャリアの浅い先生」から順に持ちたいクラスを選んでもらう。
3 最後に残った「重い」クラスは自然とベテランの先生へ。

 先生も人間だ、生徒や特定の保護者との相性というものが確かに存在する。あまりわがままは言えないが、「どうしてもこの生徒とは合わない!!」
という場合、この時点で正直に申し出ると最終トレードがギリギリで成立することもあった、たしかにその方がお互いに幸せだ。

 これは友人から聞いた話したが、ある小学校のオバチャン先生、決まったクラスにどうしても持ちたくない悪ガキがいたそうだ。しかし、他のクラスにも同様の子はいて、オバチャンのわがままだけを聞くことはできない。学年の先生みんなで結束してトレードを拒否していたところ・・・
 何と!オバチャンは始業式前日の夜に学校に潜り込み、勝手にクラス名簿とクラス発表用の貼り紙を改ざん!!
 他の先生方一同あぜん・・(゜д゜)
 うそのようなホントの話である。

さあ、こんな紆余曲折の中、始業式での歓声と悲鳴となるわけだが、あの一枚の紙切れには先生方の汗と涙と愛情がつまっているのだ!

生徒諸君!幾多の喜びや悲しみを乗り越えて、新たな世界で頑張っていっほしい! 

祝 進級!



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<<春はお散歩 | つれづれペンペン草  おのみちたかし | 説得力>>
miss key さんへ
まさに昨日、今日はクラス替えや席替えの日ですね。
日本全国でさまざまなドラマが繰り広げられたはずです。初恋は実らぬからこそ美しきもの。高校時代大好きだった人と30年ぶりに同窓会で会う時の色々な意味での覚悟。人生はおもしろきかな。

コメントありがとうございました。僕もお邪魔しますね。
2013-04-09 Tue 22:22 | URL | おのみちたかし #-[ 内容変更] | top↑
わかるわぁ
こんにちは。
楽しく読ませていただきました。
クラス替え、確かにドラマがありますよね。私も悲劇を味わったくちです(笑い。
思い起こせば2.5昔前、好きだった女性と隣の席だった天国から、別クラスの地獄に叩き込まれましたよ、ほんと。何とか縁を繋ぎたいと、同じ委員会に潜り込んだりして(笑い。結局、彼女には好きな人がいて、私の初恋は見事撃沈しましたとさ。その後、何人か恋もしましたが、未だに思い出すのは彼女だけですかね。初恋は特別なものなんですね。許すまじ、クラス替え!!(笑い
2013-04-09 Tue 07:05 | URL | miss.key #eRuZ.D2c[ 内容変更] | top↑
不思議なもんですね
逆に小学校から9年間同じクラスなんて腐れ縁の人なんかも時たま見かけます。

あの発表の際のドキドキ感は青春ですね。
生徒たちは担任発表も期待と不安でいっぱいです。
僕らちよっとしたシャレでわざと担任しないクラスに現れて体育館まで引率したりしてました。

コメントありがとうございました。
2013-03-23 Sat 20:00 | URL | にこたまわんこさんへ #-[ 内容変更] | top↑
興味深いです
おのみちたかしさんへ
こんにちは、クラス替えのハナシ興味深いです。
近所の同級生で、小学1年~高校3年まで
一度も同じクラスにならない人もいました。
あと、嫌な奴に限って いつも一緒だったり。
そんなこと 思い出しました。
では またです。
2013-03-23 Sat 09:55 | URL | にんたまわんこ #-[ 内容変更] | top↑

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