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再会の日の結末
2012-03-27 Tue 02:08
一昨日のこと


 いつもと変わらぬ日曜日、9時過ぎに起きてうつらうつらテレビを見る。
 
 今日は10年前に約束した再会の日である。

 約束という言葉は少し違うかもしれない、さりげなく紙に記し渡しただけのものだ。

 10時半過ぎに着替える。

 仕事でもなんでもないが、クリーニングからとってきたばかりのスーツにした。

 押入れの天袋から「タイム布団ケース」を取り出す。

 ふたを開いてみる。

 中には32通の手紙とそれぞれの思い出の品。

 捨てずにとっておいたノートや夏休みの課題の作品。

 教室に貼ってあった掃除当番表はかなりセピア色に変色している。

 11時 ケースを車に積んで出かけた。

 春を予感させるやわらかな日差しの中車を発車させた。

 学校へ到着。

 約束の時間の30分前。

 3か月前に一応教室の使用許可申請をしておいた。

 校庭には部活の大会で何百人という人があふれている。

 警備員室に声をかけ、教室へと入る。

 「タイム布団ケース」を両手いっぱいに抱えながら。

 電気をつけると、暗かった教室に生気がよみがえった。

 ケースを開けて、中から手紙を取り出し机の上に並べた。

 あとはただ待つだけだ。

 紙切れ1枚の「約束」

 静かな教室で一人待っているのは不思議に楽しかった。

 約束を守ったという勝手な安堵感が心を満たす。

 12時になった。

 学級通信に記した時間だ。

 誰も現れる気配はない。

 淡々と待つ。

 誰も現れない。

 どうやら10年越しの待ちぼうけとなりそうだ。

 30分が過ぎ、気持ちの区切りがつく。

 手紙を元のケースに入れて車に運び込む。

 喧噪のなか学校をあとにした。

 というわけで、残念ながら再会は果たせなかった。

 正直な気持ちを書くと

 ちょっぴり切なく、それでいてちょっぴり安堵している自分がいた。

 説明のできない不思議な気持ちだった。

 卒業生は今25歳、忙しい日々を送っているのだろう。

 持ち帰った手紙だが、捨てるわけにはいかない。

 これからの10年間でこいつを渡すために何かしらの努力をしてみたい。

 「有名人になってテレビから呼びかける」なんてのが最高かな。

 そして、10年後にはもう一度学校に行ってみようと思う。

 それまでこの「タイム布団ケース」は再び眠りにつく。

 
10年分の新たな宿題を渡された気分だ。 

 

 

 
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