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シネマ バイキング
2016-11-11 Fri 00:08
君の名は


 僕はとっても食いしん坊だ。
 もう十分大人だし、毎年の健康診断の数値も気になるところではあるが、おかげさまで胃だけは丈夫で食欲には事欠かない。

 今でも
 「人生の最後の晩餐に何が食べたいですか」

 と聞かれたら

 「バイキング!!」

 と答えたい。

 ペットや虫などを飼っていると、エサを食べなくなるとたいてい危険な状態だ。動物は自分の力で食べられなくなる時が最期なのだとはみなさんも経験があるのではないだろうか。僕も同じで、きっと食欲がなくなった時が自分の命の尽きる時だと本当に思う。

 さて、最近とっても素敵なバイキングを食す機会があった。

 その名も「シネマ・バイキング!」

 TOHOシネマズのシネマイレージカード、1分の鑑賞で1マイルが貯まっていくのだが6000マイルを貯めると1か月間のフリーパスがもらえる。けっこうなハードルと思われるかもしれないが、1週間に1本鑑賞すれば年間約50本、映画を楽しみながら自然と貯まるという感じである。

 ちなみに6本観ると1本がタダになるという鑑賞ポイントも90ポイント貯まっている、貯まってくるとなかなか使えないのだ!このデリケートでナイーブな心境については過去の記事「ソンシタ・キニナール」をぜひお読みいただきたい。

 さて、いよいよ満漢全席の開幕だが、そこはバイキングのプロ!簡単に出かけては悔いが残るというものである。せっかくの食べ放題もおいしい料理がなくてはお金と時間を捨てるようなものである。さらにはおいしいだけではダメだ!どんなに高級な料理でも嫌いな料理ではこれまたつまらない。

 僕は様々なメニューを吟味して出かける時期を調査した・・「楽しいなぁ!」

 僕は料理は洋食が好きなのだが、映画は和食党だ、韓国料理も捨てがたい。もちろん西洋料理でもおいしいものならば決して厭わない。逆に苦手なものはゲテモノ料理で「ホラー」「スプラッター」系はお金をもらっても店には入らない。

 というわけで、入念なデータ調査の結果、9月中旬から10月中旬までの一か月間が最も素材の旬であると結論が出た。

 そして、僕の饗宴が幕を開いたのである。

 「いやぁどれも大変美味しゅうございました」

 僕は出される料理に舌鼓を打ちつつ夢のような宴の時を過ごした。

 出された料理を紹介してみよう。

 前菜

 ① シン・ゴジラ (いきなり主食?)
 ② 超高速!参勤交代 リターンズ

 スープ

 ③ にがくてあまい

 魚料理

 ④ 四月は君の噓
 ⑤ 怒り

 箸休め

 ⑥ BFG(ビッグフレンドリージャイアント)

 メインディッシュ

 ⑦ 真田十勇士
 ⑧ 君の名は
 
 デザート

 ⑨ SCOOP

 コーヒー

 ⑩ グランド・イリュージョン 見破られたトリック

 さあ、お腹いっぱいになってきたところで、フランス料理のフルコースならばここいらでナフキンを口に当てつつ「ごちそうさま」と上品に立ち去るところだが、何しろここはバイキングである!食べ放題である!制限時間を見るとあと20分ほど残っているではないか!

 食い意地の張っている僕はこう心に決める。

 「制限時間いっぱい食べちゃうぞ!!」

 というわけで僕は最後に大皿を手にして席を立ち料理の山へと向かっていった。

 最終日の5本連続鑑賞だ!上映スケジュールを見るとちょうどうまい具合に5本被らずに鑑賞可能なことが判明。僕は早起きして、朝からいそいそと映画館へと足を運んだ。

⑪ 声の形

声のかたち

 予告編を見る限りちょっと甘ったるい恋愛映画なのかなと思っていたが、とんでもない、いい意味で期待を裏切られた。マンガが原作らしいがもちろん未読。小学校の頃にいじめの加害者となった少年がその報いを受けつつ、自分の過去を省み、苦しみながら自分の未来を取り戻していくという話だった。
 「自分の犯した罪を償うことはどこまで可能なのか」という問いかけが深く心に突き刺さる、観ている人全員が「いじめ」は加害者も被害者も誰ひとり幸せにしないのだという当たり前のことをあらためて思い知らされる。映像も美しく優しい。
 と書くとものすごく重い映画という印象だが、所々にちりばめられた友情や家族愛という温かさと脇役たちのコメディアン、コメディエンヌぶりがこの重さを救ってくれる。ハッピーエンドなのもよかった。


⑫ グッドモーニングショー

GMS.jpg

 中井貴一主演のコメディー、随所に笑いが満載で、映画館の中でも5分に一回くらいで笑い声が響く、これっていいもんだよね、家でDVDを観ていてもこの感じは味わえない。みんなで一緒に映画を楽しんでるっていう雰囲気が楽しい。内容は、ドラマとして、ハートフルコメディーとして純粋に楽しめた。
 長澤まさみと吉田羊の二人の女優がいい味を出している。ブラックな笑いと温かい笑いとバランスもよく、観終わった後の後味もいい。後味の良さも僕の映画の評価のひとつだ。せっかく見に行ったのだから、思いっきり楽しんだり、しみじみとしたり、いい気分でエンドロールを観たいではないか。フジテレビが協賛ということで朝のワイドショーの裏側を本物さながらに見せてくれるのも興味深いです!


⑬ 君の名は

君の名は

 三度目の鑑賞、バイキングの良さはここにあるかもしれない、お金を払って同じ映画を観るのは少しためらうが、バイキングなら好きな料理をどれだけ食べてもいいのだ!

 社会現象にもなりつつある、10月中旬までの興行収入は130億円とのことだ。

 三度目と書いたが、三回目の今回が最もよかった!一回目はその映像の美しさとテンポの良さであっという間に見終わってしまった感じで、喩えればジェットコースターに乗って、気づいたら終点という印象。周りの景色を観る余裕など全くない。
 
 二回目はストーリーをじっくりかみしめて観た感じ、一回目では理解しにくかった部分も「あーそうなのか」と胸に落ちる。
 
そして、三度目の今回、ストーリーがわかっている分、細かなところにまで気持ちが入り込み、作品を心から堪能できた。
 活き活きとした東京の街の描写、見ているだけで心癒される岐阜の美しい自然、細部にまで思いが募る。「そうか、よく考えると三葉は瀧の三歳年上ってことになるのか?」とか、今まで二度の鑑賞で気づかなかったことにまで気づかされる。それでいて、感動が初見時と比べて薄まるどころか、何倍にも増幅されるのである!
 
 恥ずかしながら白状すると、上映時間の三分の一ぐらい僕は泣いていたのだ。ノスタルジーにもとことん弱い僕は、二人の一挙手一投足に、言葉のひとつひとつに心の中が浄化されしまうのである。
 男は普段、職場でも家庭でもなかなか泣くことができない、その分、暗い映画館の中では思う存分泣いていいのだ!心のデトックスなのだ!!バカボンのパパなのだ!!
 
 ストーリーの矛盾や商業ベースを狙っての演出などと批判の意見もあるようだが、僕は単細胞なので単純に思う存分感動させてもらいました。人生の中でも五本の指に入るほどの素敵な映画です。映像の美しさと音楽のマッチングも素晴らしい。ちなみに、RADWIMPSのボーカル野田洋次郎氏が主演した「トイレのピエタ」もいい映画です!
 近々、四度目の鑑賞にきっと僕は行くと思います。


⑭ 少女

少女

 湊かなえが原作ということで、やはり「告白」「白ゆき姫殺人事件」の二作品が自然と頭に浮かぶ。特に後者は僕にとってとても面白く、二回観に行ったことを思い出した。

 子供の頃のトラウマに支配される二人の少女の心情が鮮烈な映像美とともに綴られていく。途中から登場するもう一人の少女の行動は怒りを抑えられないほどに卑劣なものだが、それも不幸な家庭環境が背景にあることが最後に明かされる。結末で伏線を拾ってくれたことで少しだけ気持ちが救われた。かなり重い内容だが、一応前向きなラストで終わってくれるので・・・。稲垣吾郎の「女子高生は苦手なんだ」というセリフが非常に怖かった。


⑮ Beatles 「Eight Days a Week」

ビートルズ

 いよいよ、最後のデザートだ。プレミアムスクリーンにて鑑賞、ちなみに中高年を中心に満席。女性の姿も多く見られたのは意外だった。
 ドキュメンタリーなので淡々と鑑賞。世界を席巻したスーパーバンド、すでにジョンとジョージの二人は故人であり、存命のポールとリンゴも70代、それだけに若き日の彼らの映像はノスタルジックであり、ドラマチックでもあった。
 僕はリアルタイム世代ではないのだが、それでも当時の彼らがどれだけすごいバンドだったかが十分に伝わってくる。「きっと夢にあふれたいい時代だったんだろうな」と思いを馳せる僕でした。

 バイキングの締めを飾るのにふさわしいさりげない秀作でした。

 さあ、というわけで僕の満漢全席、シネマ・バイキングのひと月はこうして無事に幕を閉じた。様々な料理を心から楽しんだ僕はお腹をさすりながらこうつぶやく。

 「いやぁ映画って本当にいいものですね!」

 「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・」









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