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円盤が来た!
2016-05-30 Mon 23:28
中学校一年生の時

 同じクラスにU君という友達がいた。
 U君はイケメンでちょっぴり大人っぽく女の子に抜群の人気があった。
 でも、彼は決してモテ男の嫌味な人ではなかった。

 優しくてシャイで不思議な魅力にあふれていた。

 彼は家庭の都合で一時間近くかけて電車で東京の学校に通ってきていた。

 僕は部活が同じだったこともありU君とは自然と仲良くなった。
 同じ部活の仲間4~5人とともに彼を囲み、時に駅まで彼を見送った。

 そんなある日、時は冬休みの直前である。

 U君が僕らにこう言った。

 「冬休みにうちに泊まりに来ないか?」
 「いいの?」
 「うん、うち田舎だから結構広いし普段みんなの家になかなか行けないから」
 「本当?」
 「もちろん、望遠鏡があるから星を一緒に観察しよう」

 僕らは目を輝かせた。
 中学校一年生の僕にとっても友達の家での外泊は経験がなく、それも天体観測という「高級」なメニューである。

 「家に帰って相談してみるよ」

 話はとんとん拍子に進み、僕らは1泊2日の天文観測会に出かけることになった。

 電車に乗って出かける時の胸の高鳴りは今でも忘れられない。

 学校でのU君は極めてジェントルマンで上品だったが、「田舎」(失礼)でのU君はワイルドだった。
 河原でマムシを捕まえてはグルングルン振り回して放り投げる。

 「こいつは毒があるから気絶させてから捕まえるんだ」
 そう言ってのびたマムシを手でつかみ胸のポケットに入れる。
 「へぇー」

 東京育ちの僕らは目を丸くしてU君を見つめた。
 彼は照れ臭そうに笑った。
 僕らはますますU君が好きになった。

 さて、いよいよメインとなる天体観測の夜がやってきた。

 夕食を済ませると広い庭に出る、そこにはテントが張ってあり、その傍には少年たちの憧れの天体望遠鏡があった。
 東京と違い辺りに明かりは少なく空には今まで見たことがないくらいの星が瞬いている。

 U君は先生。
 残り4人僕らは生徒。

 先生が望遠鏡を覗き込みながら焦点を決める。
 そして僕らに教えてくれる「プライベートプラネタリウム」である。

 「オリオン座の三ツ星の下にボヤっとした煙みたいのが見えるだろ」

 僕らは一斉に空を見上げる。

 「あれがM42大星雲だよ」

 「へぇー」

 「それからあの赤っぽい星、あれがベテルギウス、オリオン座の一等星さ」

 「へぇー」

 僕らはトリビアの泉よろしく「へぇー」を繰り返しては代わる代わるに望遠鏡を覗いた。

 この日から僕は星や宇宙が大好きになった。


 今回の「タイトル」を見て「ああ!」と感じた人は同世代の人かもしれない。
 ウルトラセブンの名作のひとつ「ペロリンガ星人」が登場する回のタイトルだ。

 僕も当時の少年の例にもれず小学生時代はウルトラマンやウルトラセブンに熱中した世代だ。

 僕は巨大な怪獣を倒すウルトラマンよりも、宇宙から地球を侵略しにやってくる宇宙人と対峙するというコンセプトのウルトラセブンが好きだった。

 したがって、等身大のシュールな宇宙人に限りなく心を奪われた。

 「メトロン星人」
 「チブル成人」
 「ペロリンガ星人」

 が僕の三大お気に入り宇宙人である。

 そして、宇宙人を迎え撃つウルトラ警備隊、このメカニックがまたかっこよかった!
 山に隠された基地、基地から飛び立つウルトラホーク、そして敵の襲来を捉えるレーダー!

 さて、ここまでが「前置き」となる
 (今までで一番長い前置きかもしれないなぁ・・・)


 僕は先日「宇宙人の襲来」に備え地球を守る「秘密基地!」に出かけてきたのだ!


望遠鏡群


 どうです この 「地球防衛軍」 感!

 どんな微弱な電波も逃さぬ最新型のレーダー群!

 「さあ、来い!宇宙人!」

 「いつでも迎撃態勢OK!」

 
 正体は 

 国立天文台

 「野辺山宇宙電波観測所」


 僕は勝手に

 「ウルトラ警備隊極東基地」

 と呼ぶことにした。

 そして数あるレーダー群の中でもひときわ異彩を放つのは45mの巨大電波望遠鏡である。

 これはもう感動ものだ!

 遠くから見かけたときの「何だあれは?!」という驚き。

 間近で見たときのその圧倒的迫力を有する巨大なフォルム。

 まさに

 ♪ 「ちーきゅうをまもるけーびたい-」である!!


大望遠鏡

 
 僕はこの巨大な望遠鏡を見上げつつ、U君に教えてもらったM42大星雲とウルトラ兄弟の故郷M78星雲を重ねながら遠い宇宙へと思いを馳せるのであった。

 宇宙のことを教えてくれた「マンガ宇宙なぜなに事典」で学んだ数々の知識。

 1秒間で地球を7回半回る速さの光が1年かかって到達する距離が「1光年」

 M42大星雲まではおよそ1500光年・・・

 かりに今、星雲が爆発したならば、それは1500年前の出来事が今ようやく目の前で繰り広げられていることなのである!!

 宇宙が無限である限り、そこに存在する星の数も無限、ならば生命体が存在する可能性も無限大、この地球だけにしか生命体がいないという可能性は逆に無限大に小さいのだ。

 宇宙人は限りなく100%に近い確率で存在する・・ただ遠すぎて会えないだけなのだ。

 
 宇宙はかぎりなく広い・・

 それにくらべて僕ら地球人のなんと小さなことか・・・

 僕は少しずつ暮れ行く空にそびえる巨大なレーダー群のシルエットを眺めつつ
 「ウルトラ警備隊極東基地」をあとにした。


望遠鏡シルエット





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Sha-Laさんへ

ご無沙汰しています。
お元気でしょうか?

僕のブログはどちらも更新の遅い劣等生ですが、懲りずに来ていただき感謝です(^^)

お互い気を張らずに頑張っていきましょうね。

コメントありがとうございました(^^)
2016-06-27 Mon 01:01 | URL | おのみちたかし #-[ 内容変更] | top↑
こんばんは。
ご無沙汰しており申し訳ありません。

子供の頃からの思い出から始まって
ウルトラ警備隊の基地が出てくるとは。

小説ブログの方で拝見しましたが、本を出版されたんですね。
さっそくAmazonのページを見たのですが、一時売り切れ中だったようで。
また機会があれば読みたいと思います。
2016-06-25 Sat 02:14 | URL | Sha-La #41Gd1xPo[ 内容変更] | top↑

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