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ある雨の休日
2015-07-01 Wed 00:00
紫陽花


 「眼病み女に風邪ひき男」

 江戸の昔では色っぽいものの代名詞として「粋」とされていたそうだ。

 夏風邪をひいてしまった。

 「馬鹿は風邪ひかない」

 ということわざにいい気になっていると

 「夏風邪は馬鹿がひく」」
 「夏の風邪は犬もひかぬ」

 というのをこれまた思い出してちょっぴり落ち込んだりする。

 咳も出るし微熱もあるようだ、身体の節々が痛い。

 5月は記録的に「夏日」が続き、6月に入るとうってかわっての「梅雨寒」。

 ここ最近の激しい気候変化にどうやら身体がついていかなかったようだ。


 せっかくの休日だが、どうやら今日は丸一日を部屋の中で過ごすことになりそうだ。
 
 だが、不思議に心地が良い、それは外が雨模様だからかもしれない。

 薫風爽やかな頃の休日はとにかく身体が外へ出たくてうずうずしていた。
 花冷えの寒さからようやく解き放たれた感覚。
 上着を持たずに半袖シャツ一枚だけで歩き回れる身軽さと楽しさ。
 前の日が少しくらい仕事で遅くても、翌日が早朝から仕事でも、初夏の爽やかな陽射しと薫る風とゆらめく木漏れ日を求めて朝早くからいそいそと外出、まるで外に出なければ損をするぞと、焦らんばかりに家を飛び出した。

 そして暦通りに梅雨入り。

 昨今は梅雨とは名ばかりで台風並みの集中豪雨が日本の悪しき風物詩になりかけてもいる。
 でも、今日は梅雨らしい霧のような雨。

 こんな休日は外出のあきらめもつきやすい。
 まして僕は「風邪ひき男」だ。
 
 ならば、少し熱っぽい体をベッドに横たえて気だるい身体を布団にくるみゆっくりと休むもよい。
 少し呼吸が楽になったならば図書館から借りてきたままの小説を読みだしてみる。
 すると、ものの3頁も読み進まないうちにまどろみが打ち寄せる。

 少しだけ睡魔に抵抗してあえて重い布団をもう1枚。
 そして薬の効き目も加わっての深い眠り・・・
 風邪でもなければこんなに熟睡できるのは毎日の生活の中でまれなことだとふと思う。

 眠りから目覚めた時の感覚で病状の回復度が何となくわかる。
 重ねた布団の中で思いっきり汗をかくと感覚的に身体の中の毒素がデトックスされたようで気持ちがいい。
 びしょびしょになった下着を脱ぎ体を拭き着替える。

 ここで飲むのは思い切り冷えたオレンジジュースが嬉しい。

 日本では熱が出たら体を温めるが外国では冷やすと聞いた。
 高熱が出ると冷水に入ったりするらしい。
 「熱を持ってるのだから冷やせばいい」という理論、本当はどちらが正しいのだろうか。

 部屋の窓からは紫陽花こそ見えないが木々の緑は水をしっとりとまとい何となく生き生きしているように見える。雪の日のように町の音も心なしか静かだ。

 今日はこのまま何もせずに一日中静かに過ごそう。

 シーツと布団カバーを取り換え僕は再びベッドにもぐりこんだ。

 
たまにはこんな雨の日もいい。





風邪





※ 本文中の画像の中には自分で撮影したもののほかに、ネット上からお借りしたものもあります。もし問題があればご指摘ください、削除いたします。


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