FC2ブログ
QLOOKアクセス解析
まな板の「僕」
2019-03-19 Tue 22:34


機械は使い続けていくと次第に調子が悪くなってくる。
「金属疲労」いや「勤続疲労」というものだという。

人間も長いこと「金属」いや「勤続」していると全身のどこかに不具合が起きてくるのは機械と同じで、時にメンテナンスが必要になってくる。
最近は子供のころ憧れていた芸能人の方々がお亡くなりになるニュースも多く、悲しい想いをすると同時に「明日は我が身かも・・・」という気持ちが日々ふくらんできた。

というわけで

「一度ちゃんと検査しなくちゃな」
「おっかないけど勇気を出さなくちゃな」
「男の子だもんな」

僕は決意を固め、全身の「がんドック」なるものを受診を決意した。

調べてみるとコースも値段もピンからキリまで様々である。

松竹梅でいうと

松コース 
全身人間ドック+脳ドック 最新鋭検査設備完備!!
値段 15万円!!

竹コース
人間ドック 胃腸内視鏡検査パック 内臓エコー検査付!
値段 10万円!

梅コース
人間ドック ベーシック検査 リーズナブルな価格であなたに安心を。
値段 5万円

などなど 居酒屋の宴会コースよろしくメニューを見ると迷ってしまうこと間違いなし!
ハリウッドセレブならばきっと「金盃」コース50万円!!!なんていうコースを選ぶに違いない。
世の中こんなところにも貧富の差が現れるものである。

僕は「一般ピーポー」&「都下在住の庶民」なのでなるべく安くてたくさん調べてもらえるところを探す。
閉店間際のスーパーで半額になったお惣菜を探すのにちょっぴり似ている(似てないか?)

自分の身体なんだからお金を掛けなさいとは確かに正論だが庶民に15万円はいささか高額である。

というわけで僕が1週間ほどかけて見つけたのが

「全身がんドック+脳ドック」  
値段 4万円 クーポン利用にて一割引き!3万6千円也!!
予約 残りあと1名様!

こうなるとまるでビックカメラかジャパネットたかたのようである。

ちなみにこの検査、クリニックの名誉のために追記すると、安いけれどもきちんとした検査である。先生も誠実な方であった。安いのはおそらくアクセスのせいで、東京から車で3時間ほどかかる場所にあるのだ。

「交通費や高速代を考えたらかえって高くつくじゃないか!」というツッコミが当然あると思うが、実はもともとこの近くに旅に行く計画があり、この旅のプランの最終日に人間ドックを組み入れたというわけだ。

最終日というのがミソである。初日になにやら恐ろしい診断を下されたら旅の楽しさなどぶっ飛んでしまう、このあたりがいかにも小市民的な発想と言えよう。

検査は内視鏡やレントゲンを使うものではなく全身のMRI検査となる。あの蒲鉾みたいなドームに入れられ全身を輪切りにして写真を撮り調べる例の装置だ。僕はあれを見るとマジシャンの人体切断を想像してしまう、こわいなぁ・・

加えて僕には決定的な弱点があるのだ。
幼稚園の時、いつまでも泣き止まなかった僕は、園で一番おっかなーいN先生に「泣き止むまで入ってなさい!」とロッカーの中に閉じ込められたことがあるのだ。今なら100%虐待にて、園長先生が謝罪会見を開く事例だが、当時はこうしたスパルタ的教育は日常茶飯事のことだったように思う。

というわけでそれ以来僕は「閉所恐怖症」なのだ。
狭くて身動きが取れない所に閉じ込められると下半身がむずむずして気も狂わんばかりになる。

テレビで見て「僕だったら耐えられない・・」と感じたものとしては
「チリの鉱山生き埋め事故」
「タイの洞窟内少年ら閉じこめられ事件」
「クレイジージャーニーの洞窟探検家のおじさん」などがある。

共感していただけた人・・どうもありがとう(^^)

さあ、旅も無事に過ぎ僕は最終目的地のクリニックへと到着した。
昼の11時すぎである。
待合室で問診票を書いて待つことおよそ10分、検査着に着替えていよいよ僕はまな板の鯉となる。

看護師さんに正直に閉所恐怖症であることを告げると、拘束着を緩めてくれるとともに「何かあったらボタンを押してくださいね」と右手にSOS用のボタンを握らせてくれた。

「ありがとうございます」

看護師さんのやさしさに「がんばるぞ!」という気持ちになる。

実は過去に一度だけ僕はMRIの検査を受けたことがある。
この日は忘れもしない2011年3月11日、そう、東日本大震災の日である。検査が終わり待合室で待っていた時にあの揺れを体験したのである。検査中だったらどうなったのかな・・機械が止まって、狭い中で拘束されながらだったら怖かったろうな・・などとあの日のことが思い起こされた。

さて、いよいよ検査の開始である。

「大きな音がしますからちょっと我慢してくださいね」

しばらくするとおそらく磁力線が原因と思われる工事現場のような音が鳴り響く・・

「もう動けないけど‥我慢しなくちゃ・・」

というわけで僕は「まな板の鯉」ならぬ「まな板の人」と化して機械の音をBGMにその身を一時間近く輪切写真装置に委ねることとなった。音はかなり大きい骨にまで響く感じだ。ガタガタという機械音とジーという濁った電子音が交互に耳をつんざく。

脳の検査に約20分、体の検査に約30分・・ 僕は頭の中で好きなアーティストのアルバムを1曲目から完全再現するという裏技を駆使して何とかこの困難を乗り切ることができた。

「お疲れさまでした、終了です」

看護師さんの優しい言葉に心から安堵し輪切り写真装置から降りた。

「ふー・・・」

20分ほどしてお医者さんの説明を受ける。

撮影した写真を見せてもらい先生から「がんがあると赤く映るんですよ」という説明を受けた。
現代医学の進歩は素晴らしい!そんなに分かりやすく発見できるなんて・・僕は心の底から感心してしまった。
幸いがんは見つからなかったが、「1か所だけ怪しい部分があるので、地元に帰ったら血液検査をしてください」と告げられる。

「はい!」

というわけで僕の2泊3日の旅+検診ツアーは終了となった。

感想として、やはり検診は大切・・元気で働けることを有難く思い、これからも会社の検診に加えて自主的な検診も毎年受診しようと思う。
健康は自分から努力して維持しなければならないものなのだとあらためて学んだ今回の旅であった。

そして、医学に携わる全ての方々に感謝の気持ちを持ち続けたいと思う。





全身ドック 
 

別窓 | 随筆 | コメント:0 | トラックバック:0 | top↑
| つれづれペンペン草  おのみちたかし | NEXT>>

検索フォーム

Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる